[監督]耶雲哉治

1976年生まれ、富山県出身。早稲田大学在学中から自主映画を制作する。2000年にROBOTに所属し、2003年に第41回ギャラクシー賞奨励賞を受賞する。映画・ドラマ・MV・ドキュメンタリーや、「NO MORE映画泥棒」などCM演出も多数手掛ける。 2014年には、早見あかり主演の『百瀬、こっちを向いて。』で長編映画監督デビューを果たし、第9回アジア国際青少年映画祭最優秀監督賞を受賞する。2016年には、ロングセラー少女コミックを実写ドラマ化した「MARS~ただ、君を愛してる~」(16・NTV)と、その同名映画版(16)を手掛け、話題となる。その他の作品は、仲里依紗主演の「日本人の知らない日本語」(10・NTV)、東野圭吾原作、土屋太鳳主演の「カッコウの卵は誰のもの」(16・WOWOW)など。

コメント

これまでスクールカーストの話はあったけど、女子高生たちのマウンティングの話はあまり聞いたことがなかったので個人的には新鮮な気がしました。女性ってこうやって保険をかけながら、同性の中でサバイブしていくんだとか。男性としても興味深かったです。  映像を作るうえでいつも意識しているのは“光と影”。明るい青春モノだとふわっと明るい光なんですが、今回はそういう話でもないのであえて暗めにしています。サロンの雰囲気はルネッサンスの西洋絵画のようなイメージで作っていきました。闇鍋の描写に関しては、観客とスクリーンの彼女たちが闇を共有できると面白いなと。だから普通の映画だとありえないくらいの暗さで撮影しています。  キャストは皆体を張ってがんばってくれましたね。主演の2人は役者としてのアプローチは対照的。2人とも素の自分とは全く違うキャラクターを、清水さんは楽しみながら、飯豊さんは悩みながら作っていった気がします。でも結果2人とも役になりきってくれたし、ちゃんと怖さも出してくれて。後半、真っ暗な中を少女たちが逃げまどうシーンは、自分としてはああいうパニックシーンを初めて撮ったので印象深い。あそこだけは『キャリー』のようなホラー映画を撮っている気分でした(笑)。  この作品はミステリーではあるけど、あまり謎解きに頭を使わずに、むしろその謎の中にさまよってワクワクドキドキしながら見て欲しい。現実とは違う異世界に迷い込んだような感覚を楽しんでもらいたいですね。